初めてのロードバイクを購入して、納車されて、自分の元にやってきたら、きれいなまま壁に飾って眺めていたいような気もする反面、一刻も早くどこかにツーリングに行きたいですよね。
自転車好きにとっては、車の納車よりも感動的なものです。ですが、バイク練習を始めるにあたって、特に初めてロード系の自転車を扱う場合、いくつか注意していただきたいことがあります。
ロードバイクは他の自転車とはスピードがまるで違います。自分が怪我をするリスクもありますが、特に昨今自転車が加害者になる事故がとても多いです。
トライアスロンのバイク練習を始める前に、確実に押さえておきたいことをまとめました。
バイク練習を始める前に押さえておきたいこと① 自転車の点検
バイクの点検は乗車前に毎回行う必要があります。不具合があれば事故に直結しますし、バイク練習では結構遠出することが多いので、トラブって歩いて帰るなんてことになると結構しんどいものです。
最低限のチェック項目だけ挙げますが、まずはタイヤの空気圧。
パンクの原因の一番は、空気圧の低下によるリム打ち(突起物などを踏んだ時にタイヤがリムを打って破損)です。タイヤの側面に記載されている既定の空気圧(barという単位で書かれている)までしっかり空気を入れておきましょう。
圧力ゲージのついたフロアポンプか、あるいは単体のエアゲージを1つ持っておいた方が良いです。スペアタイヤの携行と、パンク修理またはタイヤ交換を自分でできるようになっておくことも必須です。
次に各部のガタ、ビスのゆるみ等の確認です。
- ホイールのクイックリリースが確実にしまっていること
- ハンドル周りにガタがないこと
- サドルにがたつきがないこと
- クランクにがたつきがないこと
などです。慣れれば10秒で確認できます。
それからブレーキが確実に効くこと。
これは走り出しすぐに前後それぞれブレーキをかけてみて、異音なく、ちゃんと効けばOKですね。
あとチェーンや変速機などの清掃、潤滑油の塗布も自分でこまめにやる習慣をつける必要がありますが、そのあたりはまた別記事で紹介したいと思います。
バイク練習を始める前に押さえておきたいこと② 基本動作の事前練習
ロードバイクに初めて乗るときに一番困るのが、ビンディングペダルではないでしょうか。
普通の自転車のペダルの感覚でいると、信号でスピードを落として、止まる直前で足をペダルから外そうとするので、すぐに外れなくて転倒しそうになります。これは最初は本当によくあります。
転びそうになるところを、交差点で止まっている車などから見られるとかなり恥ずかしいです。
ビンディングペダルでの乗り降りは、路上でのトレーニングを始める前に、安全な場所でちゃんと練習しておきしょう。
またトライアスロン特有のものに、DHバーがあります。
トライアスロンでは、エリートレースを除いてドラフティング(ほかの選手の後ろについて空気抵抗を減らすこと)が禁止されていますので、自らで空気抵抗を減らすために、かなり前傾のライディング姿勢を取ります。
DHバーは、ドロップハンドルの中央付近にあたかも角のように取り付ける部品で、前傾姿勢を取る時に使います。これがまた慣れるまではバランスが取りにくく、左右に蛇行してしまったりします。
こちらも安全な場所、車が通らず周りに歩行者もいないような場所で、先に練習しましょう。
バイク練習を始める前に押さえておきたいこと③ 水と食料
バイクトレーニングは基本的に長時間にわたります。
例えば60kmのトレーニングをするとして、一般道だと信号や交通量の都合もあったりして、なんだかんだで3時間近くかかったりします。
喉も乾けば、腹も減りますね。ドリンクボトルにスポーツドリンクなどを入れて携行するのはもちろん、補給用の食糧も必ず持ちましょう。
食べ物は持たずにコンビニで買う、でもいいのですが、山道などの場合はなかなか都合よく店が無かったりします。空腹が急に襲ってきて、急激にエネルギー不足に陥る(ハンガーノックと言ったりします)こともあるので、
やはり補給用ジェルなどを1つでも持っていた方が良いと思います。
ここでサイクリストの間で有名な補給食を紹介します。
スポーツの補給専用に開発された商品はたくさんありますが、基本的に数百円という単位のものなので、私なんかはちょっと贅沢に感じてしまいます。
そこで最強のコスパなのが、「かし原の塩羊かん」です。
普通にスーパーで売っているもので、10個入りで2~300円とかなので、補給用ジェルの10分の1くらいです。疲れた体に羊かんの甘さが染みわたり、エネルギーもチャージでき、まさにサイクリストにとって奇跡の補給食なのです。
バイク練習を始める前に押さえておきたいこと④ ウェア、防具、小物類の確認
ウェアや道具類です。最低限必要なのは、
- パッド入りスパッツ
- バイクシューズ
- ヘルメット
- サングラス
- ロック
と言ったところでしょうか。
スパッツのパッドは股間の痛みを和らげるための生命線なので、ここは良いものを使いましょう。
ヘルメットは、バックルをはめた時に、あごの辺りに指が2本ちょうど入るくらいが良い締め具合です。
それから自転車を離れる予定がない時でも、ロックは持っておきましょう。ボトルタイプのツールケースやサドルバッグに入れられるチェーン状のものなどがおすすめです。
ちょっとコンビニで買い物をしたり、トイレに行ったりする時でも、ロックは必ずしておきたいです。ロードバイクは高価なものですし、やはり何より愛着のあるバイクを盗まれると、どん底まで落ち込みます。
私はヨーロッパ在住時にクロスバイクを2度盗難されました。2度ともロックはしてあったのですが、ヨーロッパでは相当強固なロックでないと安心できません。日本は非常に治安の良い国ですが、用心に越したことはありませんので、ロックは必ず自転車に常備しておいた方が良いです。
バイク練習を始める前に押さえておきたいこと⑤ 練習ルート
トレーニングのルートをちゃんと下調べしておくことも重要です。
まず最初は安全性を重視して、交通量の少ないルートを選びましょう。河川の近くのサイクリングロードなどがあるとベストですね。信号が少ないほどトレーニングの効率は良くなります。
また、スマホを背中のポケットに忍ばせておけば、ちょっと停止してグーグルマップで確認なんてこともできますが、ちょこちょこ止まって確認するのは面倒くさいですし、晴れてるとスマホの画面が見づらかったりして時間がかかったりします。
できるだけ単純なルートを設定しておくというのもコツの1つかと思います。
では楽しいトレーニングに行ってらっしゃい
初めてのバイクトレーニングをテーマに書かせていただきました。
ごく基本的なことばかりですが、これから本格的にトレーニングをしていく上で、これらのことは最低限抑えておきたいです。
まとめとして、中でもことさら強調しておきたいのは、
- 空気圧はちゃんと既定の圧力にしておく
- ビンディングペダルとDHバーは安全な場所で十分練習する
- 水と補給食は必ず携行する
といったところです。宜しくお願いします。
あと万が一のために、自転車保険には入っておくことをおすすめします。