トライアスロンレースでのトランジションが断然速くなる5つのコツ

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トライアスロン第4の種目ともいわれるトランジション

レースのタイムを少しでも縮めたい、順位を少しでも上げたいと考える人にとって、トランジションのタイムを縮めることに考えが至るのは必然と言えるでしょう。

 

スイム・バイク・ランのタイムを上げるために日々のトレーニングを欠かさず行っていても、なかなか結果を得るのは簡単なことではありませんよね。

その点ではトランジションのタイムを縮めることの方が、ちょっとした工夫で成果を上げやすいと言えるでしょう。

 

ここではトランジションのスピードを上げるコツを5つの観点で整理して紹介したいと思います。

 

トランジションでの作法やルール、競技用具の準備のしかた(置き方)などは別記事に記載したのでご覧ください。

【トライアスロンのルール5】トランジションの方法と競技用具の置き方
トランジションエリアへの競技用具の置き方(セッティング方法)や、トランジションのやりかた、注意事項などを紹介します。トライアスロンの第4の種目ともいわれるトランジション。用具の置き方や作法などを覚えて、レースへの不安を解消しておきましょう。

 

 

1.エリアに入る前にできることをしておく

まず、トランジションエリアの自分の持ち場に着く前に、できることはやっておくようにしましょう。

 

T1(スイム→バイク)の場合、まず一番厄介なのがウェットスーツですね。

スイムアップしたら背中のチャックを開けて、走りながら(または歩きながら)上半身を脱いでおくようにします。

ツーピースの場合上半身は完全に脱げますが、ワンピースの場合でも上半身だけ脱いで垂らした状態で移動します。

 

次にゴーグルとキャップも事前に外しておきます。

ちょっとしたことですが、持ち場に着いてからやるのとでは数秒変わってきます。

 

T2(バイク→ラン)の場合、前もって(トランジションエリアに入る前に)ヘルメットを外したりするのは安全上好ましくないだけでなく、競技規則にも触れてしまうのでできません。

私の場合、バイク終盤に補給(エナジージェルを補給したりボトルのドリンクを飲んだり)を済ませておきます

そうすることでトランジションでの補給時間は不要になりますし、またラン直前での補給すると走り始めで胃がタプタプするので、その点でもメリットがあります。

 

 

2.レースをイメージして競技用具を配置する

競技用具は通常、トランジションエリアの与えられたスペースに置いておきます。

もしここで、競技用具をすべてバッグにしまって置いておいたとすると、きれいに整理されて美しくはあるのですが、トランジションの効率としては最悪ですね。

必要なものが最低限の動作で手に取れるようになっていたほうが、もちろん時短になります。

 

例えば、JTUの競技規則上ではあらかじめペダルにバイクシューズを付けておくことができるとされています。

ただしこれはバイクスタート直後のコース状況によって禁止されている場合があるのと、トランジションエリアを出るまで裸足またはソックス一枚になってしまうので、あらかじめ状況を見て判断すべきです。

 

ヘルメットはハンドルにかけるか、DHバーの上に逆さに置くようにするといいです。

さらにサングラスやバイク用の補給食などをヘルメットの中に入れておくことで時短になり、また持ち忘れも防ぐことができますので。

 

このように実際のトランジションの状況を想像して、T1とT2でそれぞれ必要なものの順番まで考慮したうえで、競技用具の配置を考えるようにしましょう。

初めてで分からない場合は、周りの人がどうしているのかを見て真似するのもいいでしょう。

 

 

3.競技用具の工夫

トランジットを考慮した競技用具を選択する、あるいはちょっと工夫を加えることで時短ができるものもたくさんあります。

 

例えば、

  • 着替えなくていいようにトライウェアを着用する
  • ワセリンを塗ってウェットスーツが脱ぎやすいようにしておく
  • 体が硬い人はウェットスーツの背中の紐を長くしておく
  • スイムで耳栓を使う場合、扱いやすいようにゴーグルに付けられるものにする
  • ランシューズのシューレースは結ばなくてもいいタイプにする
  • かかとに指をひっかけるストラップのついたシューズにする
  • ソックスは履かない

などなど。

 

トランジションは選手の個性が出る部分でもあり、皆さん独自の工夫をしていたりします。

どれだけレースをこなしているか、どれだけ本番をイメージして準備ができるかにかかっているのです。

 

 

4.意外と効いてくるトランジション中の移動

意外とタイムに大きく影響してくるのがトランジション中の移動です。

エリート選手じゃないんだからトランジットくらい休憩がてら歩いたっていいや、と思っているとかなりのタイム差が発生したりします。

 

トランジッション中の移動距離はレースによってかなり違いますが、大会によってはスイムアップからバイクまでの距離が400mあるような場合もあります。

400mをジョグで2分強だとして、歩いたら5分近くかかってしまうので、そこで2分以上の差が生まれてしまいます。

 

2分ですよ。

 

ランで2分縮めようと思ったら結構大変な努力が求められますね。

私も以前レースで油断して歩いていたら結構移動が長くて、一緒にスイムアップした人が遥か先に見えたときには「しまった」と思いました。

 

割り切って歩いて休憩するのも有りですが、トランジションでの移動は意外と効いてくるということも認識しておいていただきたいと思います。

 

 

5.できる限りトランジションの練習をしておく

何と言っても第4の種目ですから、スイム・バイク・ランほどとは言わないまでも、練習しておくに越したことはありません。

 

とはいってもバイクラックなんかないし、スイムアップからのトランジットの練習ができる環境なんか用意できないし、となりますよね。

とはいえ、本番さながらとはいかないまでもやはり練習して得られるものはあるはずです。

たとえば靴の紐はほどいておいた方がいいかどうかとか、シューズとヘルメットは同時に着用できるのかとか。

何がやりやすいのかは個人差があるので、自分にとっては何が適しているのかを探すという意味でも、練習というか、シミュレーションをしておく価値はあると思います。

 

そして何より練習しておきたいのがウェットスーツを脱ぐことですね。

ウェットスーツを脱ぐのは時間がかかるだけでなく、かなりの労力を要するのと、変な筋肉を使うので体を痛めたり、スイムアップ直後の腕の筋肉がつりそうになったりもします。

自宅の風呂場で十分に濡らしてから脱ぐ練習を複数回やっておきたいところです。

 

 

まとめ-トランジションのタイムを上げる5つのコツ

さて、トランジションの上達のためのコツをいくつか紹介してきました。

いかがでしたか?

 

トランジションのやり方は個人差があるので、何がベストかは自分で練習したりレースをこなしたりして見つけていくしかありません

練習で上手くいったと思っても、レースでの緊張感や筋肉疲労があったり、また体が濡れた状態で着替えたりというのは本番でないと分からなかったりします。

何よりのコツは「あわてない」という事かもしれませんね。