【レビュー】シマノプロの『エアロフューエル』はトライアスロン初心者におすすめのサドルか否か!?

Shimano Pro『Aero Fuel (エアロフューエル)』というサドルを購入して試してみたので、使用感などのレビューをしたいと思います。

エアロフューエルの購入を検討中の方、トライアスロン初心者でどのサドルがいいか悩んでる方などに参考にしていただければと思います。

 

2024年3月更新:
エアロフューエルは販売終了した模様で、現在新品は流通していないようです。そのため以前この記事に貼っていた商品リンクは削除しました。

 

またサドル後ろに取り付けるボトルケージアダプタもトライアスロンバイクには欠かせないものですね。

今回はElete『Skekane(スケカネ)』を合わせてみたのでこちらもあわせてレビューしたいと思います。

 

 

Aero Fuel  (エアロフューエル)はShimano Pro(シマノプロ)のトライアスロンモデル

Shimano Proのサドルと言えばステルスの方が有名ですが、トライアスロンモデルというとこのエアロフューエルしかありません(カーボンレールかスチールレールかという選択肢はありますが)。

 

結論から言ってしまえばエアロフューエルは、仕様的にも、実際につかってみた印象も、トライアスロン初級者から中級者におすすめできるサドルだと思います。

 

まず価格的にも1万円台前半(スチールレール)で買うことができるので、トライアスロンサドルの中でもかなりリーズナブルと言えます。

 

サドル長は250mmでショートノーズとしては平均的な長さですね。幅は142mmと、これはやや広めの作りになります。

比較的安定性と快適性を重視しているあたりが、まだあまりトライアスロンバイクに慣れていない人や、股間の痛みに悩まされている人にも使いやすい代物ではないかと思います。

 

座面は横から見ても後ろから見てもほぼフラット(下の方にも写真があります)で、いかにもトライアスロンモデルという形状をしています。

 

 

エアロフューエルを取り付けてみた

取付け自体はどのサドルも同じなので、普通に取り付けます。

ショートノーズだし、カラーも黒一色なのですっきりしていて良いですね。

欲を言えば後ろに突き出している樹脂製の羽みたいなのがちょっと安っぽい感じがするでしょうか。

安っぽいと言っても、実際リーズナブルな価格なのであまり贅沢は言えませんが。

マットなのでそれほど主張もしません。

基本的にはいい感じです。

 

ポジションはひとまず中立位置にしておきます。

以前使っていたサドル(非ショートサドル)ではほぼ目いっぱい前に出していて、KOPSより20㎜くらい前でした。

KOPSとは…
サドルの前後ポジションの基準となる考え方で、サドルにまたがって両足をペダルに付け、片方のペダルが3時の位置にあるときに、膝蓋骨(膝の皿)の裏側がペダルの回転軸のちょうど真上に来る位置のこと。
測り方は別記事「ロードバイクのサドル沼に陥らないためにこれだけは覚えておきたい3つのこと」の後半で紹介しています。

ぱっとまたがった感じでは中立位置でだいたい良さそうですが、これは乗りながら徐々に最適化していきます。

 

 

エアロフューエルにElete(エリート)のボトルケージアダプタ『Skekane(スケカネ)』を取り付けてみた

トライアスロンバイクはエアロ形状のためにフレームの大三角形が小さくなっていて、そのため普通のロードバイクのようにフレームにボトルを2つ付けようとすると干渉してしまったりします

そのためサドルにもボトルケージをつけるのが当たり前になっています。

このサドルとボトルケージを結ぶ黒い金物がスケカネさんです。

取り付けのバリエーションはいくつかあります。

サドルレールに取り付けるのですが、取り付けビスを通す穴が4つ開いていて、そのうち2つを使います。

レールの平らな部分に固定するのか、斜めの部分に固定するのか、それともその中間的な位置に固定するのかを選びます。

レールの形状やサドルの前後ポジションによって取り付けの位置が決まってしまう場合もあります。

選択の余地がある場合は、この固定位置を変えることでスケカネさんの角度を変えることができます

 

私の場合はサドルレールのちょうど曲がってる辺りに取り付けて、ツールボトルがサドルとほぼ同じくらいの高さになるように(ちょっと高いか)しました。

こうすることで、乗り降りの時に足を引っかけて転びそうになるリスクを回避できます。

下の写真のサドルは調整途中の状態で、ちょっと前下がり過ぎてますね。

とりあえずボトルケージを1つ付けてツールボトルを入れて使っていますが、ボトルケージは最大3つまで取り付けられます。

ロングのレースを考えれば、ボトルケージ2つとCO2ボンベ2つ(アダプタ付き)という取り合わせが良さそうです。

詳細はこちらからもどうぞ。

 

ちょっとイレギュラーな搭載方法かもしれませんが、チューブラータイヤはストレッチフィルムで包んでスケカネさんの金物の間に入れています。

この方がすっきり見える気がします。

チューブラータイヤはそのままつけてもいいのですが、ゴム製品なのでストレッチフィルムで保護してあげたほうが長持ちすると思います。

ストレッチフィルムはホームセンターでも売っていますが、ネットでも安く買えます。

 

 

エアロフューエルを使ってみたレビュー

取り付けてからこれまで500kmくらい走行しましたが、概ねいい感じです。

 

乗車感は柔らかく結構幅広に感じました。

実際幅が広めなので、最初はちょっと違和感を感じましたがすぐに慣れました。

 

大きな穴が開いているので当たり前ですが、尿道の痛みは皆無です。

前後に移動する余地はほとんどありませんが、無理に先端の方に着座すると(ISMのように先端が分かれているわけではないので)尿道が圧迫されることはあります。

 

80kmを超えたあたりから、ブラケットを握ったポジションのときに若干坐骨に痛みが出てきました。

これはDHバーポジションを取った時にはない痛みで、この辺りがトライアスロンモデルのサドルとされる所以なのだろうと感じました。

 

 

ひと昔前のトライアスロンサドルと言えば

そういえばまだどこかにあったかなと探してみたところ、15年くらい前に買ったセラサンマルコのトライアスロン用サドルが出てきました。

保存状態も最悪だったのでもうボロボロです。

当時穴あきサドルというのが存在したかどうか覚えていませんが(多分無かったのでしょう)、このサドルはトライアスロンモデルという事で、DHポジションで股間の当たる部分のクッション性が増し増しになっているというのが売りでした。

確かにそこそこ快適で、これでアイアンマンも走ったのですが、最近のサドルの快適性と比較してしまうとやはり相当の差があります。

技術革新を続けて競技の快適性を向上してくれているメーカーの皆さんには感謝しかないですね。

 

 

まとめ – Pro Aero Fuelはトライアスロン初心者におすすめのサドルだった

まとめると、おすすめポイントとしては、

  • 価格がリーズナブル
  • 柔らかく乗り心地がいい
  • 尿道の痛みゼロ
  • 外観的にもすっきりしている

といったところでしょうか。

 

強いてあまり良くなかったところを主観的に上げるなら、見た目の部分で、プラスチックの羽みたいな部分がちょっと安っぽく見せてしまっているかな、というところです。

 

以上、トライアスロン初心者におすすめしたいサドル「エアロフューエル」と、サドル後ろのボトルケージアダプタ「スケカネ」のレビューでした。