【ランニング練習マニュアル1】LSDの効果とやり方-適切なペースと時間、頻度は?

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ランニングのトレーニング方法の1つ、LSDを紹介します。

 

LSDとは、ロング(Long)スロー(Slow)ディスタンス(Distance)の文字通り、長い距離をゆっくり走るトレーニング方法です。

ビギナーからエリートランナーまで、マラソンやトライアスロンなど長距離走を行う人には欠かせない練習として定着しています。

 

LSDは私も個人的に一番好きなトレーニング方法なのですが、その理由は何といっても楽だからです。

トレーニングが楽であっていいのか?と思うかもしれませんが、いいんです。

LSDは時間のある休日などにリラックスして楽に実践できる、ゆるトレ派にやさしいトレーニングなのです。

 

LSDの効果とやり方(走る時間やペース、実施する頻度など)について紹介します。

 

 

LSDをラントレーニングに取り入れる効果とは?

まず初級者にとっては、長距離を走るための持久力を身に付けるために有効です。

レースなどで走る10kmや、ハーフの21.1kmといった距離は、学生の時の部活でもなかなか一度に走ることのない距離だったりします。

長い距離を走るためには、長い距離を走る練習が必要です。

 

長時間ゆっくり走るLSDで具体的には、

  • 遅筋が鍛えられることで長く走れる脚ができる
  • 毛細血管が発達して有酸素運動の効率が上がる

という効果を狙います。

高負荷のトレーニングで鍛えられる「速筋」に対し、LSDで鍛えるのは「遅筋」です。

マラソンやトライアスロンなどの長距離走で必要とされる「遅筋」を鍛えることで、後半に足が止まってしまったり、筋肉がつって走れないなどというリスクを軽減できます。

 

またランニングのような有酸素運動では、酸素をどれだけ効率的に全身に送ることができるかが重要となります。

長くゆっくり走ることで毛細血管を発達させる効果があるので、それによって血液の循環が良くなり、酸素供給が効率的にできるようになります。

 

上級者にとっても同様の効果がありますが、すでに走れる脚と心肺機能を持つベテランランナーは、時期やコンディションに合わせてLSDを行うことがあります。

例えば、

  • 長期休養後の体づくり
  • 高負荷トレーニング後のリカバリー

などといった目的でLSDを実施することがあります。

 

シーズンオフや怪我などで練習量を極端に減らすことがありますが、休養明けにはスピードトレーニングより前にまず長距離を走れる体に戻していく必要があります。

またレースやハードなトレーニングで疲労がたまっているときに、LSDをすることで血液循環を良くして、疲労を抜くようなこともあります。

心身共にリラックス&リフレッシュできるのもLSDの利点の一つです。

 

 

LSDの具体的なやり方

ではLSDの具体的な実践方法について説明します。

 

LSDのペースは?

LSDのペースはだいたいキロ7~8分程度と考えてください。

別の目安として、いつものペースよりも1~2分遅いペースという風に設定してもOKです。

かなりゆっくりなので、最初は逆に走りにくいと感じるかもしれません。

ゆっくり走るのにも慣れが必要ですね。

 

LSDで走る距離や時間は?

LSDの時間は90分~180分くらいで行うのが一般的です。

普段30分しか走らない人にとっては60分でもLSDになるので、無理に長く走って怪我などしないように気を付けてください。

気持ちよく走り終えられる時間に設定して、徐々に伸ばしていけば良いと思います。

 

LSDを行う頻度は?

時間のかかる練習なので、必然的に週末に行うことが多くなるでしょう。

LSDを実施する頻度は2,3週間に1回くらいが適切だと思います。

週末にトレーニングを詰め込むタイプの人は、土曜日にスピード系のトレーニング、日曜日にLSDとすればうまく疲労を散らしていい感じで翌週を迎えられるのではないでしょうか。

 

 

LSDの注意点とコツ

さて基本的なやり方を抑えたところで、もう少し注意点やコツなどを見ていきましょう。

 

熱中症や脱水症状に注意

基本的なことですが、長時間走り続けるので熱中症や脱水症状への対策が必要です。

夏で陽が出ているのであれば、やはり帽子の着用は必須だと思います。

水分補給については、昔は専用のものがなかなかありませんでしたが、今はランニングフラスクなどが充実していますので、水分を携行できるものを1つ用意しておきましょう。

 

ゆっくり走るためのコツは?

キロ7,8分という超スローペースで走るのが難しく感じるかもしれません。

ランニングのスピードを下げるには、

  • ストライド(歩幅)を狭める
  • ピッチ(歩数)を減らす

という2つの方法があります。

ストライドを変えずにピッチを減らすのには無理があるので、ストライドを小さくする方を意識した方が走りやすいと思います。

スピードを落として無理にストライドを保とうとすると、ランニングフォームを崩してしまうリスクがあります。

 

 

LSDの効果と練習方法 まとめ

LSDの効果と実際のやり方について紹介しました。

以下簡単なまとめです。

誰にでもできて楽しいトレーニング方法なので、時間のある週末などに時々取り入れてみてはいかがでしょうか?

 

LSDの効果

  • LSDをすることで遅筋が鍛えられて長距離の脚づくりになる
  • また毛細血管が発達するので、有酸素運動の効率が上がる
  • 上級者は休養明けや、レース後の疲労回復にLSDを利用することもある

 

LSDの練習方法

  • ペースはキロ7~8分程度
  • 時間はレベルに合わせて90分~180分など
  • 2,3週間に1度くらいの実施がおすすめ