トライアスロンの練習にスポーツジムを利用する5つのメリット

さて、トライアスロンは基本屋外で行うスポーツですが、そのトレーニングにスポーツジムを利用するのは有りか、無しか。

 

答えは、有りです。

もちろん、ジムのトレーニングだけで、レースに向けた練習のすべてがまかなえるかと言うと、そこにはやはり疑問符がつきます。

実際にレースで使うバイクに慣れる必要もありますし、トレッドミルで走るだけでは、ランでの路面を蹴る感覚というのは身につきにくいと考えられます。

しかし、昼間は仕事で夜しかトレーニングの時間が取れなかったり、雨が降って外では練習できなかったりと、外での練習はいつでもできるというものではないですね。

トレーニングを安定的に、また効率的に行うために、上手にジムを利用するのはトライアスリートにとっても大きなメリットがあります。

では、トライアスロンの練習にスポーツジムを利用する5つのメリットを見ていきましょう。

 

トライアスロンでジムを利用するメリット① もちろんプールの利用

スポーツジムとひとことで言ってもいろいろあります。

最新の器具が整う高級ジムや、マンツーマンでトレーナーがつくプライベートジム、公共施設に併設された簡易的なものや、女性専用ジムなど。

トライアスリートにとって、練習で何らかの施設の利用が欠かせないのがスイムです。

従って当然プールがあるかないかで、そのジムの利用価値が決定的に違ってきます。

では仮に、プールだけを目的としてジムを利用した場合のコストパフォーマンスはどんなものでしょうか?

 

一般的なスポーツジムの月会費ですが、おおよそ8000円~1万円くらいが相場のようです。都心ほど相場が高く、地方だと安めです。

例えば月9000円の会費を払ってプールを週2回利用したとして、ひと月を4.5週と考えると、プールで1回練習するのに1000円かかることになります。

 

これは感覚的に少し高すぎる印象です。市区町村などの公営室内プールだと500円くらいで利用できるところが少なくないので、それと比べても高くつくことになります。

もちろん練習の頻度を上げれば1回の費用は下がりますし、ジムの料金体系を利用して休日のみや、夜だけなどのプランを選ぶことができればそれもコストダウンになります。

ただそれでも、プールのためだけにジムを利用するのは割高となってしまいそうなので、やはりそれ以外の利用目的も踏まえてジムの利用を検討した方が良さそうです。

 

プールの利用価値は高いけど、プールだけで月会費の元を取るのは結構きつい

 

 

トライアスロンでジムを利用するメリット② クロストレーニングが簡単にできる

室内でランニングができるトレッドミル、バイク練習ができるエアロバイクは普通どのジムにも設置されているので、プールさえあればトライアスロンの3種目のトレーニングが一応できてしまうことになります。

天候にかかわらず3種目どれでもできてしまうという時点でメリットですが、トライアスリートがスポーツジムを利用する大きなメリットは、クロストレーニングが気軽にできてしまうことです。

 

トライアスロンで言うクロストレーニングとは、スイム→バイクや、バイク→ランを連続して行う複合トレーニングです。

本番と同じ流れをたどることで、課題を見つけたり、レースに向けての戦略を練ったりするのに役立ちます。

これを屋外のトレーニングでやろうとすると段取りがなかなか面倒だったりするのですが、ジムであれば気軽にできてしまいます。

ロッカールームをトランジッションに見たてて着替えや補給などを行うことも可能です。

 

ジムではプチトライアスロンをやることも可能

 

 

トライアスロンでジムを利用するメリット③ 真夏や真冬でも安全かつ快適に練習できる

屋外でのトレーニングにはリスクもあります。

真夏の高温多湿の中でのトレーニングは熱中症の危険があります。

真冬は地面の凍結や積雪などで路面状態が悪く、転倒などの危険があるほか、体が冷えた状態で運動することによって筋肉や関節のトラブルに繋がりやすいです。

 

私自身を例に挙げますと、年間を通してジムを利用するのではなく、12月~2月、5月~9月といったように、季節限定で会員登録をしています。

私の通っているジムは休止というシステムがないので、その都度入会と大会の手続きをする手間はありますが、それでも利用価値の高い時期に限定して利用することでコストパフォーマンスの最大化を図っています。

 

そうするようになった理由は、以前まで真冬の夜でも外を走っていた実感として、「このまま続けてたら怪我するな」という思いがあったからです。

冬の夜は、街灯のほとんどない道路だと、水たまりが凍結していても暗くて見えなかったりするので、常に恐る恐る走っているような感覚がありました。

ジムであれば適度に空調された空間で、一年中快適にトレーニングすることができます。

 

ジムの利用は怪我のリスク回避としても有効

 

 

トライアスロンでジムを利用するメリット④ トレーニングの時間短縮

トライアスロンの練習にジムを取り入れる利点の一つは、時間的な効率です。

どんなところが効率的かというと、

  • マシントレーニングなら信号待ちがない
  • 空調されているのでウォーミングアップ時間が短くて良い
  • 終わったらシャワー浴びて帰れば後は寝るだけ
  • クロストレーニングもさっとできる

といった点です。

トレーニングにあてる時間が限られているけど、その中で最大限の練習をしたい、と考える方には利用価値が高いと思います。

もちろんそこには、自宅や職場からの距離などといった要素も絡んできます。

生活の中にどうジム通いを融合させることができるか、が肝心です。

 

ジムは忙しい市民トライアスリートの味方かも

 

 

トライアスロンでジムを利用するメリット⑤ 筋トレでピンポイントに競技力アップ

ジムを利用する人の多くが、ランニングなどの持久系トレーニングのほかに、器具を使った筋トレをすると思います。

トライアスロンの練習のメインはあくまで泳ぐ、漕ぐ、走るであって、筋トレを行うことの意義については意見が分かれるところなのではないかと思います。

個人的には、必ずしも取り入れる必要はない、と考えています。競技に必要な筋力は泳ぐ、漕ぐ、走るで養うことができますし、重たい肥大した筋肉をつけることはトライアスリートにとって必要のないことだからです。

 

ただ、例えば体幹を集中的に鍛えたいとか、怪我をしていて泳げないけどプルで使う筋肉だけは鍛えておきたいなど、ピンポイントの目的を持った筋トレは行う価値があると思います。

また、走ったり泳いだりだけでは飽きてしまうこともあるので、たまには筋トレで気分転換、というのも悪くないです。

実際やってみると、普段あまり意識しなかった筋肉の動きを感じることができたりします。

イメージトレーニングなどで特定の筋肉を意識すると、神経の伝達によってその筋肉が微小なりとも反応すると言います。

競技中にうまく使うことができていない筋肉も、筋トレによって意識を高めることで使えるようになるといった、副次的な効果もあるかもしれません。

 

気分転換程度の筋トレは結構楽しかったりする

 

 

ジムでのトレーニングのデメリット

さてトライアスロンの練習にジムを利用するメリットを挙げてきましたが、逆にデメリットはどうでしょうか。

ジム利用のマイナス面だけでなく、屋外でのトレーニングの方が優れているところ、というのも含みます。

 

コスト

当然ですが、ジム利用には費用がかかります。

一般的には月会費で8000円から1万円というのが平均的なようです。

 

ジムまでの往復時間

ジムでのトレーニングは効率的と書きましたが、もちろん行き来に時間がかかってしまえばその限りではありませんね。

 

バイクのライディング姿勢

ジムのエアロバイクも最近ではある程度前傾姿勢を取れるものも増えてきましたが、ロードバイクのライディング姿勢を取れるものはジムにはあまり置いていません。

DHバーポジションも取ることができません。

 

バイクテクニック

脚は鍛えることができても、バイクテクニックは鍛えられません。

コーナリングや、上り坂でのダンシング、下りでのスピードコントロールなど、路上でのバイクトレーニングは絶対に欠かせないものです。

 

ランで地面を蹴る感覚

マシンでのランニングと路面でのランニングは大きく異なります。

こちらもタイム向上を図るのであれば、外を走るトレーニングは必要だと思います。

 

 

スポーツジムでのトレーニングについて まとめ

先に書いた通り、私はスポーツジムを期間限定で利用しています。

真夏と真冬の気候的な理由からと、シーズン中はプールの利用頻度が増えるためです。

自転車に乗るのも走るのも、ジムより外の方が好きなので、できる限りは屋外で練習する派ですが、ジムを効果的に利用することも、年間を通したトレーニング計画に欠かせないものになっています。

ご自身の生活とトレーニング量などを踏まえて、ジムを利用するかどうか検討してみて下さい。