トライアスリートのみならず、巷のランニング愛好者の間でも人気のシューズ、「On Cloudflow(オン クラウドフロー)」のレビュー記事です。
- オン クラウドフローの購入を検討中の方
- オン クラウドの愛用者でステップアップを考えている方
- トライアスロンで使うランニングシューズを探している方
- オンシューズに興味のある方
これら1つでも当てはまる方におすすめの記事です。
トライアスロンで使いたいランシューズナンバーワン、クラウドフローをついに購入
某トライアスロンレースでの着用率が、アシックスやナイキを抑えてナンバーワンだったというのが、このonのクラウドフローというランニングシューズです。
私も出場していたレースで出展していたonブースで初めてクラウドフローを履いて以来、レースで使いたい本命シューズとして買おう買おうと思いつつ、ついつい他のシューズに寄り道してしまっていたのですが、この度ようやく購入に至りました。
クラウドフローはonのランニングシューズの中ではレース向きのスピードモデルという位置づけです。
onショップの店員さん曰く、入門モデルの「クラウド」、トレーニングや幅広いスポーツ向けの「クラウドX」、そしてランニングに特化したレース向けの「クラウドフロー」とステップアップしていくイメージだそうですね。
より高いクッション性や安定性を求めるランニング初心者が使用する場合にはちょっと注意が必要そうですが、走ることに慣れたトライアスリートにはぴったりです。
またデザイン性が高くおしゃれなのもオンシューズの人気の理由です。トライアスリートは全体的にトレンドに敏感で意識の高い人が多いので、そこも踏まえてトライアスロンへの売り込みに注力したonの戦略がはまって、レース使用率ナンバーワンという人気爆発につながったのでしょう。
クラウドフローの外観レビュー
さっそく開封してシューズの外観をチェックしたいと思いますが、いつもながら箱からしておしゃれです。
色はネットで見たよりちょっと地味かなという印象です。
クラウドを買った時も思いましたが、OnのシューズってPCやスマホの画面上で見るとカラフルでポップな印象が強いですが、実物を見るといい感じに落ち着いた配色になっていますよね。Onシューズに興味はあるけどなんかチャラいからちょっとと敬遠している人も、意外としっくりくるのではないでしょうか。
細かいデザインのポイントとして、1か所だけ付いてる赤いスイス十字のタグが効いています。
まずは見た目の軽やかさ同様、持ってみた感触もやはり軽いですね。
そして何と言ってもonシューズの顔ともいうべき「クラウドテック」のソールです。
1つ1つのブロックの厚みや大きさはクラウドと大きく変わりませんが、クラウドが縦に9分割されているのに対し、クラウドフローは10分割されているので、より屈曲性や走りやすさを助けるデザインになっているようです。
インソールはもちろん着脱可能で、かかとを包み込むような形状をしています。
素材はEVAとメモリーフォームの切り替えし構造で、つま先側は高反発、かかと側が低反発になっています。
つまり着地の衝撃はできるだけ吸収するけど、蹴り出しの力はできるだけ余すところなく推進力に変えようという事ですね。こういう細かいところからして、クラウドフローがオンシューズにおけるパフォーマンスモデルであるという事を物語っています。
インソールを外してしまうと、インソールの下にあたる部分が樹脂のような硬い素材であることに気づきます。
普通のシューズであればここはミッドソールの一部なので、硬質素材ではなく押せば変形するようなクッション系の素材です。
クラウドフローのソールにあるこの硬い部分は、「スピードボード」と呼ばれるソールに内蔵されたプレートで、厚底シューズによくあるカーボンプレート(ホカオネオネのカーボンXみたいな)と同じ役割を担っています。
スピードボードはカーボンプレートではないものの、プレートがしなって元に戻る力を利用して推進力を得るためのものです。
アウトソール側から(と言ってもOnシューズにアウトソールとかミッドソールという概念があるのか不明ですが)見ると、そのスピードボードにクラウドテックのブロックが並んで付いているような形になります。
ソールの考え方・構造が他のブランドのランニングシューズとはまるで違うんですね。
クラウドフローを履いてみる
ではクラウドフローを履いてみます。
シューレースがやけに長い気がしますね。普通に履いて結んだだけだと、かなり余るので走るときに気になりそうです。が、個人的にはいずれ結ばなくていいシューレースに変えると思うので問題ありません。
フィット性はとてもいいです。
サイズ感はだいたいサイズ通りといったところでしょう。普段履いているシューズがほとんど25.5㎝なので、今回25.5cmを買いましたが正しかったようです。つま先はいつも通り多少余りますが、余っていてもちゃんとフィットしています。
そしてなんとも軽やかな履き心地です。
重量は公称235gで、200gを切るものもあるパフォーマンスモデルとしては特別軽量というわけではありませんが、実際の重量よりも軽く感じるのは、きっとフィット性の高さからだと思います。
舗装された地面を歩いてみると、クラウドテックのブロックの動きが感じられるような気がします(少々大袈裟ですが)。キャタピラのようにブロックの1つ1つが接地しては地面を押し出すようなそんな感覚が感じられなくもない気がします。
クラウドフローで走ってみる
まずはクラウドフローを履いて一発走ってみます。試走は90分のジョグに、時々ペースアップを加えたランニングです。
ファーストインプレッションですが、やはり特筆すべきは履き心地です。まるで足全体を薄くて柔らかい生地で均一に包み込まれたようです。今日初めて履くのにどこにも違和感を感じません。
走りは、踏む力がダイレクトに地面に伝わる感じです。グリップもよく効いています(新品なので当たり前といえば当たり前ですが)。
クラウドテックの形状からするともっと柔らかい着地をイメージする方が多いかもしれませんが、意外と踏みごたえのある着地です。ソールに内蔵されたスピードボードにより硬さを感じますが、その分反発力が得られています。着地の感じはクラウドとあまり変わらず、反発性が強くなったような印象です。
初めてクラウドフローを履いての90分を走り終える頃には、足裏にうっすらと痛みがありました。
最近ハイクッションの厚底シューズばかりを履いて足を甘やかしすぎていたようです。この痛みは2回3回とクラウドフローを履いて走ることで感じなくなりました。
使ってみてどうしてもソールの硬さに慣れないという場合は、インソールを交換してみるのが効果的です。
実際インソール(ソフソール「アスリート」)をつけてみましたが、スピードボードの硬さを感じることなく、ソフトで快適な着地に変わりました。
ただしインソールの厚みが増す分、確実にフィット性は落ちます。私は問題なく使える範囲だと思いましたが、新たにインソールを選ぶのであればより薄めのものにした方が無難かと思います。
トライアスロンのランに大本命-オン クラウドフロー着用インプレまとめ
その後の2週間でクラウドフローを履いて100km程度走ってみましたが、とても快適で気に入っています。
ちなみに今回紹介したのは現行モデルより1つ前のモデルになります。
現行モデルではクラウドテックの素材に独自のHelionという素材を採用していて、軽さ、クッション性、耐久性を向上させています。
現行モデルは下記リンクからご覧いただけます。
クラウドフローは、アイアンマンの世界新記録をはじめ、数々のレースでエリート選手が使用し、結果を残しています。そんなトライアスロン界を席巻するシューズですから、トライアスリートであれば一度は履いてレースに出てみたいシューズです。
クラウドフローでなら今までとは少し違う景色が見れる、かもしれませんね。