ロードバイクを始めるときに必ず必要になるのがヘルメットですね。
ママチャリとは異次元のスピードで疾走するわけですから、安全性の観点からヘルメット着用は必須です。
ロードバイク用のヘルメットには、OGK KabutoやGIRO、KASK、METなど国内外いくつかのメジャーブランドがあり、多くの選択肢があります。
今回はそれらのヘルメットの中から、初心者~中級者向けにおすすめのものを、ロードバイク用ヘルメットの選び方も踏まえて紹介していきたいと思います。
- ロードバイク用ヘルメットの選び方
- 初心者におすすめしたいロードバイク用ヘルメット厳選11選
- OGK Kabuto (オージーケーカブト) REZZA-2 (レッツァ2)
- OGK Kabuto (オージーケーカブト) VITT (ヴィット)
- OGK Kabuto (オージーケーカブト) VOLZZA (ヴォルツァ)
- GIRO (ジロ) AGILIS MIPS (アジリス ミップス)
- GIRO (ジロ) SYNTAX MIPS AF (シンタックス ミップス アジアンフィット)
- KASK (カスク) RAPIDO (ラピード)
- KASK (カスク) MOJITO X (モヒート エックス)
- KASK (カスク) MOJITO³ (モヒート キューブ)
- LAZER(レーザー) Blade+ AF (ブレード プラス アジアンフィット)
- LAZER (レーザー) Genesis AF (ジェネシス アジアンフィット)
- MET (メット) RIVALE Mips (リヴァーレ ミップス)
- 初心者におすすめしたいロードバイク用ヘルメット まとめ
ロードバイク用ヘルメットの選び方
ロードバイク用のヘルメットを選ぶ時には、以下の「安全性」「フィット性」「デザイン」「価格」という4つのポイントをおさえていくと良いでしょう。
安全性
自転車用ヘルメットにおいていちばん重要なポイントでありながら、いちばん比較が難しいのが安全性です。
ヘルメットメーカーはそれぞれ衝撃テストなどを通して安全性を担保し、定められた安全基準をクリアすることでそのヘルメットの安全性を保障しています。ただしテストの仕方はメーカによって異なりますし、安全基準も国や地域によって差があったりします。
まず1つはしっかりした実績のあるメーカーのものを選ぶのが安心です。今回扱うのはすべてそうした信頼と実績のあるメーカーだけに絞っています。
また日本国内の安全基準として、「JCF(日本自転車競技連盟)公認」を取っているかどうかが一つの目安となります。公認を取得している場合はだいたいそのことを商品ページなどで謳っているので分かります。
またもう一つ、ヘルメットの安全システムの一つとして「MIPS(ミップス)」というものがあります。単なる直線的な衝撃を緩和するだけでなく、ロードバイク走行中の転倒などで地面に頭をぶつけたときの「回転エネルギー」を吸収するシステムです。安全性を重視したい場合は、MIPS搭載かどうかも1つの目安になります。
MIPSについては別記事で詳しく説明しています。
フィット性
フィット性も重要です。ヘルメット自体が安全な設計でも、しっかりフィットしていなければ本来の安全性が発揮できません。
OGK Kabutoを除くと主要なメーカーは欧米のものが多く、基本的には欧米人の頭にフィットすることを想定して作られています。
そこでヘルメットによってはAF(アジアン・フィット)という形で、アジア人の頭の形状に寄せて作られたモデルも存在します。アジアン・フィットとは、簡単に言うと欧米人向けのヘルメットに比べて、縦方向に若干短く、横方向に若干長い形状になっています。違いは長さにして2,3%などわずかなので、見た目ではほとんどわからない程度の差です。
サイズ表などを見て、実際にメジャーを使って自分の頭の周りを測ってみることもサイズ選びには必須です。ただしその数値だけでは縦長か横長かは分からないので、自分の頭の形の特徴を意識してみることも重要です。無難に行くのであれば日本のメーカか、あるいは外国メーカのAFモデルを選んでおいた方がどちらかと言えば安全だと思います。
個人的にはKASKはAFモデルじゃなくても日本人にフィットしやすい形状をしていると感じています(あくまで個人の感想です)。
デザイン
ここでは外観上のデザインのことを指していますが、これももちろん重要ですね。
ロードバイクの見た目として、ヘルメットはジャージと同じか、見ようによってはそれ以上に印象を左右します。
ロードバイクに乗る以上、見た目のカッコ良さはやはり追及していきたいものですよね。
価格
最後に価格です。ロードバイクは自転車本体だけでなく、シューズやウェア、グローブやその他もろもろ、トップモデルばかりを揃えていたらお金がいくらあっても足りません。
できるだけ抑えたいところですが、安全性の観点で重要なアイテムなので、あまり安すぎるもので済ませるのもいただけません。
下は1万円をちょっと切るくらいから、上は初心者であれば2万円以下くらいを目安にするのが個人的にはいいのではないかと思います。なので今回はこのくらいの価格帯のヘルメットの中から、機能性も高く人気もあるものを選んで紹介していきます。
初心者におすすめしたいロードバイク用ヘルメット厳選11選
ではここから、おすすめのロードバイク用ヘルメットをどんどん紹介していきたいと思います。
OGK Kabuto (オージーケーカブト) REZZA-2 (レッツァ2)
ロードバイク用ヘルメットで最初にチェックしておきたいのがOGK Kabutoです。ジャパニーズブランドなので日本人の頭にフィットしやすく、また日本の夏を想定しているので空冷効果が高く快適なのも特徴です。その上価格も安く、コスパが抜群です。
そのOGK KabutoのエントリーモデルともいえるのがREZZA-2です。
低価格モデルとは言え、JCF公認(確認できた限りOGK Kabutoのロード用は全てJCF公認です)で、ヘルメットとしての基本的な機能・性能は十分に満たしています。
またエントリーモデルでありながら、オプションのアタッチメントをつけることでシールドを装着できるのも特徴の1つです。
OGK Kabuto (オージーケーカブト) VITT (ヴィット)
REZZA-2ではオプションであるシールドを、標準装備しているのがVITTです。
普通シールド付きというと、トライアスロンやTT(タイムトライアル)用の上級モデルが多いのですが、VITTなら低価格モデルでもシールド付きで上級者っぽさを醸し出すことが可能です。
REZZA-2に比べてコンパクトな形状で、すっきりしたシルエットになっています。
OGK Kabuto (オージーケーカブト) VOLZZA (ヴォルツァ)
VOLZZAは上位モデルの最新機能を搭載し、レースに出場する中級者クラスにも十分対応可能なモデルです。
このヘルメットの特徴の一つは、優れた空冷効果です。
- エアホールが効率的に配置されていて通気性が抜群
- COOLMAXという高機能素材の採用により、汗が素早く蒸散される
といった高い機能性により、汗でムレがちなヘルメット内を快適に保ってくれます。
フィットシステムもREZZA-2やVITTよりも高機能化していて、よりきめ細やかな調整が可能になっています。
GIRO (ジロ) AGILIS MIPS (アジリス ミップス)
アメリカンブランドですが歴史も長く、日本でも定番として人気が高いのがGIROのヘルメットです。
AGLIS MIPSはGIROのスタンダードモデルという位置づけですが、低価格ながらMIPSの安全システムが搭載されているのが特徴です。GIROというブランド自体がMIPSの採用に積極的で、MIPSモデルのヘルメットをたくさん製造しています。
コンパクトな形状ながら、後頭部までしっかり保護する安全設計が特徴です。
GIRO (ジロ) SYNTAX MIPS AF (シンタックス ミップス アジアンフィット)
SYNTAX MIPS AFは、GIROが2019シーズンに登場させた新基準のスタンダードヘルメットで、日本人にあったフィットと高い安全性を両立です。
MIPS採用による高い安全性だけでなく、AF(アジアン・フィット)なので日本人の頭にもフィットしやすい形状になっています。
KASK (カスク) RAPIDO (ラピード)
KASKは2004創業のイタリアンメーカー。若い会社ですが、かぶってみた感覚は日本人にもフィットしやすく、人気急上昇中のブランドです。
RAPIDOはそのエントリーモデルとなりますが、特筆すべきはその軽さです。
Mサイズ225gという重量は他メーカーも含めてかなり軽い部類に入ります。軽いヘルメットはかぶった時にストレスを感じにくく、特に長時間のライドになるとその差が地味に効いてきます。
気になるのはカラーラインナップがシャイニーなものばかりだったり、見た目にもややエントリーモデル感があるところでしょうか。外観的には上位モデルのMOJITOの方を個人的には推したいところです。
KASK (カスク) MOJITO X (モヒート エックス)
KASKの代表的なモデルであるMOJITOシリーズ。
MOJITO Xは前作からロゴなどをパッドプリンティングにしたマイナーアップデートですが、その特徴は何と言ってもギザギザの(燃え盛る炎のような、なんていうと大げさですが)形状ではないでしょうか。
凹凸が大きいので見る角度によって外観が変わり、遠くからでもよく目立ちます。マット系のカラーリングもあって、デザイン重視のサイクリストは要チェックです。
KASK (カスク) MOJITO³ (モヒート キューブ)
MOJITO³と書いて「モヒート・キューブ」と読みます。
同じモヒートシリーズながら、Xと比べるとかなり落ち着いた印象の外観になっています。
MOJITO³の特徴はまず、WG11という欧州の安全基準をクリアした高い安全性にあります。KASKのオフィシャルサイトによると、”衝突安全性は従来品と比較して後部で32%、前部で25%、上部で12%を上回って”いるということです。
また安全性能だけでなく、大型化したベントホールによる快適性、微調整が可能なフィッティングシステムなど機能的にかなり充実しています。初級~中級のロードバイク用ヘルメットとしては、トータルで優等生的な製品だと思います。
LAZER(レーザー) Blade+ AF (ブレード プラス アジアンフィット)
1919年創業、ベルギーの老舗メーカーLAZER(レーザー)。Blade+はそのエントリーモデルながら、バランスの取れたルックスとコストパフォーマンスで初心者から中級者まで人気の高いヘルメットです。
重量はSmallサイズで260gと、ロードヘルメットとしては特別軽い方ではありませんが、通気性も良く、フィット性も優れています。特にサムホイールという調整機構がヘルメット上部に付いていて、これにより指一本で簡単にフィット感を調整できるようになっています。
日本人にもフィットしやすいAFモデルです。
LAZER (レーザー) Genesis AF (ジェネシス アジアンフィット)
Blade+から大幅にグレードアップしたGenesisのアジアンフィットモデル。Smallサイズで195gという軽さで、Lazer史上最軽量のヘルメットです。
インナーのパッドも必要に応じて軽量性重視のものと快適性重視のものを付け替えることができるようになっていて、軽さへのこだわりがうかがえます。
またLAZERの特徴の一つとして、オプションのエアロシェルがあります。
これはヘルメットにピッタリフィットする蓋みたいなもので、ヘルメットの肉抜き部をふさいで雨風が侵入しないようにすることができます。主な使用目的は空力効果を高めることと、雨天時の走行を快適にすることです。
エアロシェルにはBlade+も対応していますが、低価格帯のヘルメットでそこまでエアロ性能を求める需要がないことから、Blade+のエアロシェルの入手性はあまり高くないようです。
ジェネシス AF用のエアロシェルはこちら。
MET (メット) RIVALE Mips (リヴァーレ ミップス)
METはヘルメット専門メーカーとして名高いイタリアンブランドです。ヘルメットを専門に作っているという信頼性に対して、価格は比較的安いので、コストパフォーマンスには優れたヘルメットが多いと思います。Mipsも積極的に採用していて、安全性能にも安心感があります。
そのMETから、初心者向けとしてあえて1点に絞って紹介したいのがRIVALE Mipsです。
RIVALE Mipsの良さは、外観デザインの良さも含めて、全体的にレベルが高くバランスがいいところではないでしょうか。
フィッティングシステムも簡単で締め付けたときに圧力の偏りがなく、ベンチレーションホールと上部のベントも考えられていて、エアロ性能と涼しさのバランスも良いです。
初心者におすすめしたいロードバイク用ヘルメット まとめ
さて今回は、主に初心者から中級者に適したロードバイク用のヘルメットについて、選び方のポイントと11のおすすめヘルメットの紹介を行いました。
ヘルメットは、
- 安全性
- フィット性
- デザイン
- 価格
といったポイントから、用途と好みに応じて選んでください。
ヘルメットメーカーごとにも特徴があり、個人的な解釈も含みますが、
- OGK Kabuto(オージーケーカブト):日本製なのでフィットしやすく空冷も抜群。コスパも高く特に初心者におすすめ。
- GIRO(ジロ):トップ選手にも支持される人気ブランド。Mipsモデルも多く安全性に注力。
- KASK(カスク):イタリアの新興メーカーながら日本でも手に入りやすく、意外にも日本人に合うデザイン性も魅力。
- LASER(レーザー):低価格モデルでもエアロヘルメットに早変わりのオプション「エアロシェル」が特徴。
- MET(メット):ヘルメット専門メーカーとして信頼性が高い。価格も控えめ。
といった感じです。
参考にしてみてください。