オフシーズンのトレーニングは断然ハーフマラソンがおすすめな3つの理由

シーズン中はかかさずトレーニングしているあなた、オフシーズンはどのように過ごしますか?

 

完全休養という人もいるかもしれませんが、スポーツジムを利用したり、自宅でトレッドミルなどを使った室内トレーニングが中心になる、という人が多いのではないでしょうか。

あるいはシーズンに備えて走り込みをする、という人も少なくないでしょう。

 

走り込みをする場合、ただ長い距離や長い時間走るというだけでは、なかなか効果が上がりにくいものです。

ここでおすすめしたいのは、オフシーズンのハーフマラソン出場です。

トライアスロン、とりわけオリンピックディスタンスをメインに活動される方には、特にハーフマラソンをおすすめしたい理由があります。

 

 

理由1.消費カロリーの観点から

まずは消費カロリーという側面から見ていきましょう。

トライアスロン(オリンピックディスタンス)とランニング(ハーフマラソン)の消費カロリーを比較すると、以下のようになります。

トライアスロン(OD): 1300~1700[kcal]
ハーフマラソン: 1100~1600[kcal]

数値に幅があるのは、消費カロリーが体重に比例するためです。

 

競技時間的には、オリンピックディスタンス(OD)がハーフマラソンのだいたい1.5倍くらいかかることが多いと思います。

にもかかわらず消費カロリー的にはほぼ同レベルなんですよね。

 

トライアスロンの3種目では、時間当たりの消費カロリーが一番高いのがスイム、次にラン、そして大幅に低いのがバイクです。

一方で競技時間が一番長いのがそのバイクなので、マラソンに比べると、トライアスロンでは競技時間が長いわりに消費カロリーはそこまで高くないわけです。

 

消費カロリーが近い競技なので、体への負担やコンディショニングの面でメリットがあります

例えば、体内に備蓄できる糖質(グリコーゲン)の量は1300~2000kcal程度であり、ODのトライアスロンもハーフマラソンも、途中で補給することなく体内のエネルギーだけでゴールできる計算になります。

ゴールまでエネルギーを切らすことなくペースを保つことができるかどうか、といったコンディショニングのシミュレーションや練習としても利用できるわけですね。

 

 

理由2.モチベーションの維持

何と言っても、明確な目標を作ることはモチベーションを維持するのに必要不可欠です。

レースに参加するというのは、どんな大会であれ、この上ない明確な目標になりますよね?

 

オフシーズンのトライアスリートはモチベーションが低下しがちです。

  • スイム:屋内プールといえども寒い時期に水着に着替えて水に入るのは意外と難儀。なんとなく足が遠のく…
  • バイク:とにかく考えられるだけの防寒グッズを駆使するも、寒くないはずもなく…。雪など降ろうものなら絶望的。
  • ラン:冬の外ランは寒すぎるし、冷えて膝なんかも痛くなりがち。かといってルームランナーは景色が変わらなくてつまらないし

 

それでなぜハーフがいいかというと、とにかく大会数が多いという点があげられます。

日本最大級のランニングポータル「ランネット」で、試しに全国のマラソン大会を検索してみると以下のような結果になりました。

”ハーフマラソン”で大会検索:962件
”フルマラソン”で大会検索:605件
※2019年1月1日~12月31日で検索したヒット数

 

フルマラソンとなるとコース的にも時間的にも、大会運営の規模が大きいので、実施できる自治体や団体は限られてきます。

ハーフマラソンになるとそのハードルが下がり、さらに愛好者数も多いので、必然的にハーフマラソンの大会数は多くなります。

マラソン大会全体の数も、とくに東京マラソンの開催以降、以前に増して増え続けています。

 

そうした背景から、全国どこにいても、ハーフマラソンであれば近くの市区町村でやっている、という可能性がかなり高くなっています。

トライアスロンなら遠征もするけど、マラソンのために遠出はちょっと、という方でも、近くだったら気軽に出場できますよね。

 

 

理由3.効果的なスピードトレーニングとして

オフシーズンの走り込みと言っても、何か具体的な目的をもって取り組んだ方が、効果を生みやすくなります。

LSDなどを中心に長距離を走るスタミナをつけるのか、レースを想定したスピードトレーニングをするのか、あるいはフォーム改善に取り組むのか。

 

トライアスリートのシーズンは5月~9月くらいです。

シーズン中のレースに向けて、スピード強化→スタミナ強化→コンディショニング→レースといった一般的な順序に当てはめると、冬場のオフシーズンにはスピード強化を行うことになります。

 

トライアスロンのランのスピード強化にフルマラソンは必要ないと思うので、ハーフくらいがちょうどいいです。

  • インターバル走
  • レペティション走
  • ビルドアップ走

といったスピード系のトレーニングをメインにして、その練習の成果を測るという目的でハーフマラソンに出場する、というのがオフの過ごし方として効果的ではないでしょうか。

 

もちろん、スイムやバイクも完全にオフしてしまうと取り戻すのが大変になってしまうので、ラントレの合間にちょいちょい取り込んでいけば、いい気分転換にもなりますね。

 

 

オフシーズンはハーフマラソン出場を取り入れてレベルアップを

さて今回は、冬のオフシーズンのトレーニングには、ハーフマラソン出場を取り入れてはいかがでしょうかという提案でした。

最近ではウィンタートライアスロンなるものがあったり、冬場のエンデュランススポーツも充実していますね。

もちろん、まったく違う競技に挑戦したり、冬しかできないファンスポーツを楽しむのも大事なので、目いっぱい楽しみましょう。

 

夏に向けての下地づくりに、また冬場も著しく練習量を落とすことなくオフシーズンを過ごすために、ハーフマラソンは持ってこいのレースです。

ぜひともお近くのハーフマラソンにエントリーしてみましょう。