トライアスロンについての基本的なお話です。
競技の概要、特徴、各種目の距離や順番など。
まずはこれだけ読んでいただければ、まずはトライアスロンがどんな競技なのか、ざっくりご理解いただけると思います。
- トライアスロン初心者
- トライアスロンをこれから始めようと思っている
- トライアスロンにちょっと興味がある
という方は是非ともご一読ください。
トライアスロンとは? 種目の順番は?
ひとことで言えば、
- スイム(水泳)
- バイク(自転車)
- ラン(長距離走)
の順番で、3種目を連続して行う競技です。
「鉄人レース」として知られてきたトライアスロンが、一気に注目されることになったのは、正式競技として採用された2000年のシドニーオリンピックでした。
以降、有名人のトライアスロン挑戦がテレビで特集されて話題になるなど、競技人口は今でも増え続けています。
レースの種類もたくさんあり、短めの距離で気軽に楽しんだり、長い距離のレースで限界に挑戦したり、競技の幅が広いところも、トライアスロンの特徴の一つです。
女性や年配の競技者も多く、またキッズレースなどもあります。
競技として、あるいは健康維持やボディメイク、体力向上、友人や家族との共通の趣味としてなど、トライアスロンには果てしない魅力と楽しみ方があります。
トライアスロンの距離は? 代表的な大会の種類は?
トライアスロンの距離は、レースの種類によって異なります。
代表的なものには以下の2つがあります。
① オリンピック・ディスタンス
トライアスロンは2000年のシドニーオリンピックから正式採用されました。
オリンピックでのトライアスロン競技の距離は以下の通りで、この距離で競われるレースを「オリンピック・ディスタンス」と呼びます。
または距離の合計から、「51.5」という呼称で呼ばれることもあります。
- スイム:1.5km
- バイク:40km
- ラン:10km
オリンピックに限らず、オリンピックディスタンスで行われる大会は数多くあり、一部の選手権大会を除き、ほとんどが一般のトライアスロン愛好者が参加可能な大会となっています。
② アイアンマン
いわゆる「鉄人レース」と呼ばれる、トライアスロンの花形レースです。
距離は以下です。
- スイム:3.8km
- バイク:180km
- ラン:42.195km
この距離で行われる「アイアンマンシリーズ」のレースは世界各地で行われていますが、2018年現在日本での開催はありません。
日本で行われるロング・ディスタンス(長距離)のレースは、アイアンマンとは少し異なりますが、
- 佐渡国際トライアスロン
- 宮古島トライアスロン
などが有名です。
そのほか、オリンピックディスタンスよりも短い「スプリントレース」や、オリンピックとアイアンマンの中間的な「ミドルディスタンス」など、競技力や趣向に合わせて数多くの選択肢が用意されています。
第4の種目? トランジッションとは?
英語の「transition(トランジッション)」とは、日本語で「移行」を意味する単語です。
トライアスロンのレース会場には、「トランジッションエリア」と呼ばれる、競技者しか入れない場所があります。
そこに競技で使用する自転車や、レースウェアや靴などをスタート前に置いておきます。
そしてスイムからバイクへ移るときには、そこでウェットスーツを脱いでバイク用のウェアとシューズを履き、自転車をラックから降ろしてバイクスタート地点へ向かいます。
バイクからランへ移るときには、バイクをラックに戻し、シューズを履き替え、人によってはウェアも着替えたり帽子をかぶったりして、ランのスタート地点へ向かいます。
このようにトライアスロンにおけるトランジッションとは、スイムからバイクへ、バイクからランへの移行の事を指します。
このトランジッションも競技時間に含まれるので、着替えなどの動作が早くスムースに行えるかどうかも、タイムに反映されることになります。
従って、どのようにウェアや道具をセッティングしておくかなど、スタート前からすでに競技は始まっているのです。
故にトランジッションは、トライアスロンの第4の種目と言われるほど、重要な意味を持っているのです。
トライアスロンの各種目 それぞれの競技場所や特色
それではトライアスロンの3つの種目について簡単に見ていきましょう。
スイム
トライアスロンのスイム(水泳)は、基本的にはオープンウォータースイムです。
オープンウォータースイム(OWSと書きます)とは、室内のプールではなく、海や湖など、屋外の水泳のことです。
ただし、スプリントやショートディスタンスなどの短距離レースの場合、室内のプールがレース会場となることもあります。
スタートは主に、フローティングスタートという入水して立ち泳ぎした状態からの場合と、砂浜などでスタートして海に向かって走っている2種類があります。
これらのスタートはいずれもトライアスロンやOWSの見どころの一つで、参加者の多いレースでは、一斉に水しぶきをあげて泳ぎだす様が圧巻です。
OWSではプールのようにコース分けがないので、特にスタート直後はほかの選手とぶつかりながら泳ぐことになります。
これもトライアスロンの醍醐味の一つです。
バイク
バイクパートは基本的に、3つの種目の中でもっとも長い時間を費やす種目となります。
アイアンマンのバイク距離は180kmですから、時速30kmでこぎ続けた場合で6時間かかります。
6時間ものあいだ前傾姿勢で高速走行し続けるというのは、鍛えていたとしてもなかなかきついものがあります。
またバイクは一般的に、3種目の中で最もお金のかかる種目でもあります。
競技で使用する自転車には高価なものが多く、安く済ませるなら10万円以下でもレースに出ることは可能ですが、高いものは100万円を超えるような自転車も多数あります。
しかしそうしたあれこれを差し引いても、バイクパートはとても魅力にあふれています。
自転車という道具自体の魅力や、トレーニングを兼ねたツーリングでの遠出など、レース以外にも楽しみどころが満載です。
ラン
最後の種目はランです。
未経験の方の中には、水泳をやって、長距離を自転車で走った後にマラソンなんてできるはずがない、と思う方もいらっしゃると思います。
確かにそう思えますし、実際にかなり厳しい時もあるのですが、これが意外となんとかなるものなんですね。
スイム、バイク、ランと3種目を続けてやると言っても、すべての種目で同じ筋肉を使うわけでなく、体の使いかたがそれぞれ違います。
さすがに全くフレッシュな状態でバイクやランが始められるわけではありませんが、疲労困憊で次の種目が始まるということでもありません。
ランが始まるとだんだんとゴールが近づいてきます。
完走が目的でもタイムが目標でも、ゴールが現実的になってくるとそれだけでエネルギーがわいてくるものです。
トライアスロンをもっと詳しく、もっと楽しく
さて、この記事ではトライアスロンとはどんなスポーツなのか、という基本的な情報をお伝えしました。
ざっくりとした説明だけなので、ここではトライアスロンの魅力についてはほとんど(100分の1も)お伝えできていません。
トライアスロンは特別な人間のためのものでは決してありません。
老若男女、ほとんどどなたにも楽しむことができるスポーツです。
本サイト「triathlista(トライアスリスタ)」では、トライアスロンの魅力を語り、トライアスリートに有益な情報を提供することで、トライアスロンをもっともっと盛り上げていきたいと考えております。
続々と記事数を増やしていきますので、どうぞ他の記事もご覧になっていただけると幸いです。